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千秋の子育て奮闘記(9)(のだめ) [のだめカンタービレ二次小説]

「貴方に伝えようか迷ったけれどやっぱり言うべきだと

思うから。雅之さん、体の調子よくないらしいの」

「だから・・・?」

「今、一緒に暮らしてる人もいないらしいし

ほおっておけないでしょう」

「関係ないから」

確かに積み木を送ってくれた事は嬉しかった。

でもだからって・・・。

「真一がそういうってわかってたわ。でも・・・」

母親は決心したように続けた。

「肝臓ガンで手術するって・・・」

「・・・・・!」

そのまま立ち去ろうとする俺に言った。

「許せないかもしれないけれど貴方の父親なのよ」

「真一!」

今更、何だっていうんだ!

いつもうまく行きかけたらどうして邪魔ばかりするんだ!?

やっと穏やかな気持ちを持てるようになったのに・・・。

リハ中に色んな事が頭を過ぎった。

最後に見たオヤジの後姿。

振り返ることも無く二度と帰ることの無かったオヤジ。

ルー・マルレの公演に来ていたオヤジ。

あれから二年も経ってるのに俺は動揺を抑えられない。

いつまで経ってもオヤジの呪縛から逃げられない。

どうしてそこまで俺を追い詰める!?

そんなに俺が憎いのか?

俺の心の動揺をコンマスは気付いていた。

前にも助けられた。

だが二度もミスは許されない。

なんとか乗り切れた。

が、危ない場面もあった。

音楽は本当にデリケートで体や心の調子を反映してしまう。

終わってから案の定、トマ・シモンに呼び止められる。

「本調子じゃなかったみたいだがなんとかなったな」

「ありがとうございます」

「まあ、おまえの若さで完璧さを求めるのは無理だろうが」

「・・・・失礼します」

これ以上何も話したくなかった。

いつもどおり家に着いた。

オヤジの事のだめに言うべきか迷ってる。

偶然優一も希も起きていて話す機会がない。

いや、それをむしろ幸運だと思ってる。

話せない理由ができたから。

ドアを開けて廊下を歩いていると二人がおぼつかない

足取りで俺の方に歩いてきた。

一歩、二歩・・・。

その時、希がぐらついて前に倒れかける。

それにつられる様に優一も。

思わず俺は鞄を放りなげてかけ寄る。

なんとか間に合う

「「パパ・・・」」

嬉しそうにしがみついてくる。

なんて心地いいんだろう。

一瞬だけでも何もかも忘れさせてくれる。

「ゆうくん、ノンちゃん、パパご飯だから」

のだめが手を出しても離れない。

この間まで反対だったのに。

「しばらくこのままでいいよ」

何かに頼られることがこんなに嬉しいなんて・・・。

俺はオヤジみたいにこの手を離すなんて出来ない!









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コメント 2

いよ

良かったです!
続きが楽しみですぅ~
by いよ (2008-02-11 23:22) 

shingo

いよ様、ご訪問、コメントありがとうございます!
とても嬉しいです。近日中にアップしたいと思いますので
お時間のあるときにでも覗いて下さい。
by shingo (2008-02-12 07:33) 

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