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遠い約束(17) [のだめカンタービレ二次小説]

「此処がのだめの実家か」

峰はなるほどなと納得したようだった。

千秋も初めて此処を訪れた時、妙に納得した事を覚えている。

まさにこの親ありてこの子供ありを地でいったような家族だと思った。


千秋が玄関ブザーを押すのを躊躇しているのに我慢できなかったのか

峰は素早くそれを押した。

しかし、誰かが出てくる様子もない。


「何処かに出かけたのかもしれないな」

千秋は少しほっとしたように言った。

数分経っても変化はなかった。

千秋は葛藤していた。

これは帰れという暗示ではないか

今は此処に来るタイミングではないと何かが

それとなく伝えているんじゃないか。

そんな考えが過ぎる。


「もしかしてブザーが壊れてるんじゃねえか?」

確かにその可能性もあるな

此処の家族なら・・・。

千秋はそう思った。


峰は門を開けてドアの前に行くとコンコンと手の甲で何度か叩いた。


それでも何の反応もない。


「やはり留守かもしれないな」

出来ればそうあってほしい。

千秋は自分の迷いが消えないまま会いたくないと

思っていた。


「あれ?鍵かかってないぞ」

峰がドアノブに手をかけるとガチャっと音がしてドアは

何事もなかったように開いた。


開いた途端、賑やかな声が聞こえてきた。

子供がはしゃぐ声とそれをたしなめるような声。


「真理恵ちゃん、あぶなかよ」

聞き覚えのある声だ。

のだめの母親の洋子さんだ。


「すいません」

峰は少し大きな声で声をかけた。

ようやく気がついたのか

「はーい」

という返事が聞こえた。

そして洋子は真理恵と呼んでいた子供を抱いて玄関に出てきた。


「千秋・・・くん?」

その表情は以前のそれではなかった。

困惑が誰が見ても分かるように表れていた。


「ご無沙汰しています」

千秋は会釈すると洋子を懐かしそうな顔で見た。







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Yoru

楽しみにしています!
by Yoru (2016-06-01 02:26) 

shingo

Yoru様、嬉しいお言葉
ありがとうございます!
大切にしたい作品ですので
もう少し考えがまとまるまで
お待ちください。
by shingo (2016-06-02 19:15) 

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