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遠い約束(18) [のだめカンタービレ二次小説]

「あいつに会わせて下さい」

「・・・・今になって・・・」

「身勝手は承知の上です」



千秋は引き下がらなかった。

洋子は真理恵を少しだけ抱きしめると口を噤んだ。

「もしかしたらあいつは一人で子供を育てているんですか?」

「・・・・・」

「そうなんですね?」

「そげんこつ・・・」

洋子が何かを続けて言おうとした時誰かが口を挟んだ。


「恵ば、仕事に行っちいる」

その声は父親の辰男だった。


「ご無沙汰しています」

千秋は頭を下げた。


「お父さん」

洋子はどうして話すのかという表情で見た。


「のだめが仕事?」

千秋は驚いたように聞き返した。

「親が甲斐性がなかね」

辰男は自嘲する様に言った。


「夕方まで帰ってこんがどげんする?」


「待たせて下さい」

もしかしたら時間を潰してる間に逃げられるかもしれない。

辰男は覚悟を決めたように言った。

「じゃあ、上のりない」


千秋と峰は色んな物を積み上げられた廊下を通って

お世辞にも綺麗と言えない食卓に通された。

洋子に代わって辰男がグラスに麦茶を注いで二人の目の前に出した。


「何の仕事をしてるんですか?」

「週に何回か幼稚園でエレクトーンを弾いとる。わしから話せるのは

ここまでだ」


「この子、何歳?」

峰はかわいくてたまらないという顔で聞いた。

「・・・・二歳と少し」

「俺にも同じくらいの子供がいるから。男だけど」

「そうか」

「虎太郎っていうんだ。この子マリエちゃんってどういう字?」

「真実の真に理由の理と恵の恵だ」


「千秋の名前とのだめの名前両方が入っているんだな」

峰が何気なく言ったこの言葉に千秋ははっとした。

もしかしたらという疑問が浮き上がってきた。

辰男の顔を確認するように見たが同じ言葉を繰り返した。

「わしの口からは何も話せん」










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コメント 2

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更新を楽しみにしておりましたので、読めて嬉しいです♪( ´▽`)
作者様にとって大切な作品なのですね。続きを楽しみにしております!
by お名前(必須) (2016-06-26 17:38) 

shingo

コメント頂きありがとうございます!
二人には幸せになってもらいたいので
頑張ります!!
by shingo (2016-06-26 19:08) 

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