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秘密(14) [のだめカンタービレ二次小説]

「エリーゼ・・・」

シュトレゼーマンはすまなさそうな顔でエリーゼを見た。

明らかにいつものエリーゼとは様子が違う。


できる限り文句を言ってやろうそう思っていたのに

何もいえなかった。

代わりのポロポロ涙が零れてきた。


「似合わないじゃない!いつものエロ・・・じじい・・はどうしたの・・よ」

それが今のエリーゼには精一杯だった。


「エリーゼ・・・」


「全く・・・、こんないい女を振り回して!」

憎憎しげに言った。

しかし、その言葉はいつもの高圧的なものではなかった。


「また君を泣かせてしまったネ」

その言葉にエリーゼは涙を止めてシュトレーゼマンをじっと見た。


「随分前にも君を泣かせてしまっただろう?」

「えっ?」

「君はまだ子供だった。演奏が終わると目を真っ赤にして

私の傍に駆け寄ってくれた」

「覚えて・・くれていたの?」


「ハイ。ボスから紹介された時すぐに気付きました」

「だってそんな事言わなかったじゃない」


「・・・・君の方が忘れているんじゃないかと思ってた。

偶然だと思ってたから。だけど私のように素行に

問題のある人物のマネジャーになろうなんて人間はそうはいない」


「ずるいじゃない・・・」

顔を真っ赤にして恥ずかしそうに俯く。


「君はいつも全力を尽くしてくれた。感謝してるよ。

本当にありがとう」


昔と変わらない優しい笑顔。


「これで終わりみたいな言い方じゃない」


「そうだね。もう私はシュトレーゼマンを演ずるのに

疲れてしまった」

「どうして!?まだまだこれからなのに」


「君の気付いてるだろう?」


エリーゼは唇を噛んだ。







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